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どうも、就労系福祉サービスの管理者兼サービス管理責任者として8年以上障害のある方や就職に課題を抱える方を支援してしているナッツです。
障害や病気を抱えながらも自分に合った働き方をしたい人の収入アップ、スキルアップを応援したいと思い、情報を発信しています。
「面接の時の身だしなみのポイントってなんだろう?」
「気にすることが多くて大変」
就活中、こんな風に思うことってありますよね。
この記事では、就職活動を成功に導く身だしなみのポイントや特性ごとの対策について、わかりやすく具体的にお伝えします。
- 基本的に企業がチェックしている身だしなみのポイントに障害の有無は関係ない
- ポイントは清潔感があるか、TPOを意識できているか、バランスがとれたコーディネートができているか(違和感がないか)
- 身だしなみで合否の全て決まるわけではない(まずは80点を意識し、+αを狙う)
- 障害者特有の点として、特性に合わせた準備をしておくと安心
- 自分では気づきにくい点や判断がつかないこともあるため、家族や友人、エージェントなどの第三者に客観的にチェックしてもらう
身だしなみに対する基本的な考え方
就職活動において身だしなみをチェックされる場面は、「履歴書の写真」と「採用面接」です。
特に「採用面接」は、ビジネスパーソン・社会人同士がひざを突き合わせて話すフォーマルな場であり、身だしなみも一つの選考材料となります。
どんなに素晴らしいスキルや経験があっても、だらしない印象をもたれてしまえば、それが評価される機会は失われてしまうことに繋がります。
第一印象は何で決まる?

人の第一印象は55%を視覚情報が占めており、人間が他人を判断する最大の要因は見た目が影響を与えるという「メラビアンの法則」というものがあります。
下の表からもわかる通り、採用面接などの場において、見た目が与える影響は無視できないものであり、身だしなみの重要性がわかります。
視覚情報 | 55% | 見た目、しぐさ、表情、視線 |
聴覚情報 | 38% | 声の質や大きさ、話す速さ、口調 |
言語情報 | 7% | 言葉そのものの意味、会話の内容 |
真摯で誠実な態度は大きなアピールポイント
きちんとした身だしなみで臨むことは、採用担当者や企業への敬意を示す行為に他なりません。
「この面接のために準備をしてきた」「この企業で働きたい」というあなたの熱意を、言葉だけでなく見た目でも伝える大事な要素であると認識しておきましょう。
「忙しい中、面接の時間をもらっている」「自分のために時間を割いてもらっている」といった相手をおもんばかった考えを普段から意識していると、自然と行動にも表れ、プラスにこそなれマイナスになることはそうそうありません。
自信につながる
身だしなみを整えることは、あなたの自信にもつながります。
身だしなみを整えることで、気持ちが引き締まり、自然と前向きな気持ちになります。
やるべきことを一つ一つこなしているあなたは目標に向けて頑張っており、自信を持っていいのです。
自信を持った態度は面接官にも好印象を与え、あなたの魅力を引き出す手助けとなります。
障害者の場合、多少のあらは目をつむってくれる?
障害者だからしょうがいないかと許してくれるかというと、そうでもありません。
障害特性によって生じる必要な配慮であれば話は変わりますが、基本的身だしなみを整えるのに、健常者・障害者は直接関係しません。
会社は慈善事業ではなく、企業は自社の力になってくれる人を求めています。
もし、障害者だから大目に見てほしいという考えがあれば、企業からは「甘え」と捉えられてしまう可能性がが高いです。
就職活動が失敗する一つの大きな要因となりかねいないため、注意が必要です。
身だしなみのポイント
全体、服装、髪型、髭、化粧(メイク)、ネイルに分けて具体的に解説します。

全体
スーツに汚れや臭いはついていないか | ☐ |
シャツの襟や袖は汚れていないか | ☐ |
髪型は整えているか、フケがあったり臭いはしないか | ☐ |
(男性)ワイシャツの第一ボタンを留め、ネクタイは緩んでいないか、ベルトはしているか、髭は剃っているか | ☐ |
靴は汚れていないか | ☐ |
全体を見て派手な装飾や色のアイテムはないか | ☐ |
ビジネス用のバッグは用意しているか | ☐ |
当てはまる項目があったら要注意!事前にしっかり準備しておきましょう。
清潔感
人の第一印象に見た目が大きく関わっているとお話ししたことからも、清潔感は大切です。
清潔感があるということは、「自己管理能力がある」「仕事に対して真摯に取り組む姿勢がある」という一つの証明であり、ポジティブに捉えられます。
襟や袖に汚れはついていないか、髪はぼさぼさになっていないかなど、一つ一つ確認しましょう。
TPO
ビジネスの場にあった服装ができているかを見られます。
ASDの特性のように、曖昧な状況や柔軟な対応が苦手な方もいるかと思いますが、面接の場はある程度パターン化されているものを覚えることで対策することができます。
バランスのとれたコーディネート
スーツを着ているがスニーカーを履いていたり、アクセサリーを身につけていたり、サイズが合っていなかったりすると、全体のバランスが崩れ、その部分だけが目についてしまいます。
悪目立ちしないよう全体のバランスを意識しましょう。
服装
性別と季節ごとで意識するポイントを解説します。
男性
スーツ
ジャケット(スーツの上)とズボンがセットで売られているものを着ましょう。
色はネイビーやダークグレーなどの濃いめのもの、柄は無地のものが無難です。
黒は葬祭をイメージさせ、やや暗い印象を持たれる場合があります。


ネクタイ
スーツの色にあったものを選びましょう。
派手な色は避け、柄は「無地」や「小紋」、「ストライプ」あたりが無難です。
小紋とは、その名の通り、小さな紋様が描かれたネクタイで、例えば下記のようなものがあります。

●ストライプ

●無地

ワイシャツ
白い無地を着用しましょう。
シワがある場合は、アイロンをかけ、襟や袖口が汚れていないか確認しましょう。
ベルト
スーツの色に合う革素材のものを選びましょう。
目立つ装飾がついてるものは避けましょう。


靴
サイズのあったビジネスシューズ(革靴)を選びましょう。
目立つ傷や汚れがないか確認し、きれいな状態に手入れしておきましょう。


靴下
黒や紺色の無地のものを選びましょう。
明るい色は足元に目を落とした時に、靴やスーツのスラックス(ズボン)と合わず、目立ちます。
カバン
ブリーフケースタイプ、リュックタイプ、トートバッグタイプ、ショルダーバッグタイプなどがありますが、革やナイロン製のもので、色は黒、紺色、茶色から選ぶのが無難です。
大きさはA4サイズの書類が入り、床に置いた時に自立するものを用意しましょう。
挨拶や入室する時は、カバンは肩からおろし、手に持つのがマナーです。
●ブリーフケースタイプ

●リュックタイプ

●トートバッグタイプ

●ショルダーバッグタイプ

アクセサリー
指輪やネックレス、ピアスは外してのぞみましょう。
※結婚指輪は除きます。
女性
スーツ
サイズの合った無地のものを選びましょう。
下(ボトム)はタイトめのスカート(膝丈推奨)やパンツスーツ、色はネイビーやグレーが無難です。
パンツスーツを履く場合は、ベルトループ(ベルトを通す輪っか)がついているタイプであればベルトをつけるようにしましょう。
●パンツスーツ

●タイトスカート

シャツ・ブラウス
基本的に白を選んでおけば間違いありません。
色のついたものを着る場合は、パステルカラーの淡い色を選びましょう。
デザインは胸元が開きすぎないものにしましょう。
ストッキング
できるだけ肌の色に近い、薄手のナチュラルストッキングを選びましょう。
着用することで足をきれいに見せることができます。
靴
シンプルな黒のパンプスが無難です。
ヒールの高さは3~5㎝のものが比較的歩きやすく、疲れにくいため好まれます。

カバン
女性は男性に比べ、荷物が多くなりがちなため、肩にかけられるトートバッグタイプが主流です。
革製のもので、色は黒、紺色、茶色から選ぶのが無難。
A4サイズの書類が入る大きさで、床に置いた時に自立するものを選びましょう。
挨拶や入室する時は、カバンは肩からおろし、手に持つのがマナーです。


アクセサリー
アクセサリー類はどこまでがOKでどこまでがダメか、企業によって見解がわかれるため、つけないのが無難です。(※結婚指輪を除く)
つける場合には大きかったり、派手で目立つものは避けましょう。
夏

●ネクタイ
ノーネクタイOKと明示されている場合を除き、基本的につけるのが無難です。
●ジャケット
面接会場に着くまでは脱いでいても大丈夫ですが、近くまで来たら着て入室しましょう。
●足元
素足やくるぶしが見えるようなショートソックスは避けましょう。女性の場合、暑くても基本的に薄手のストッキングを履くようにしましょう。
●その他
多汗症や感覚過敏など、特性上の理由で難しい場合は、事前に理解を得ておくのが安心です。
暑さや緊張で汗をかくことを想定し、ハンカチやミニタオルを忘れずに携帯しておきましょう。面接官から違和感を持たれないよう、カジュアル過ぎない落ち着いた柄・色のものを選びましょう。汗だくになり、シャツなどが体に張り付く不快な状態は面接前の気分を下げます。そんな状況を少しでも避けられるよう、扇子やポータブル扇風機を携帯しておくのもおすすめです。
冬

●コート・ダウン
スーツと合わないカジュアルなものはマイナスイメージを持たれる可能性があるため、避けるのが無難です。
●セーター・カーディガン・ベスト
カジュアルな雰囲気になりやすいため、できれば避け、シャツの下に保温性の高いインナーを着るようにしましょう。
着る場合はグレーやベージュなど、スーツと調和がとれたものを選びましょう。
●ブーツ
寒さが厳しいと頼りたくなりますが、スーツには合いません。
見た目を損ねない範囲で靴下を二重にはいたり、靴用カイロなどで対処しましょう。
時計
派手な装飾や色のものは避けましょう。
中には、スマホで時間を確認できるので、普段腕時計はしないし必要ないと考える方もいるかもしれません。
ですが、面接はフォーマルな場であり、その最中にスマホを取り出して時間を確認することは印象が悪くなる可能性があることから、おすすめできません。
服装自由・私服OKの場合はどうすればいいか
ビジネスシーンにふさわしい服装で、だらしなく見えるようなものは避けましょう。
カジュアルOKとなっていると、スウェットやデニム、パーカーなどもいいのでは?と思われるかもしれませんが、上記の理由から何でもいいわけではなく、休日に着るようなものはNGとなります。
髪型
清潔感のある印象をもたれるよう、フケや頭皮のにおい、寝ぐせに気を付けましょう。
フケや頭皮のにおいは、ストレスやホルモンバランスの変化、脂質の多い食事などが影響します。
また、適度な洗髪と保湿も大切です。(洗いすぎはかえって頭皮を乾燥させてしまうため注意)
前髪が目にかかっていると印象がよくないため、切って整えるか、スタイリング剤で横に流すようにしましょう。
髭

無精ひげは清潔感を損ないます。
きちんと剃って整えましょう。
中には、剃っても青髭となり、気になる方もいるでしょう。最近ではメンズメイクの流行から男性用のファンデーションやコンシーラーも販売されています。使い慣れていないと上手くいかない可能性があるため、使用する際は前もって練習しておきましょう。
経済的に余裕があれば、ひげ脱毛を行うのも手段の一つです。
ファンデーション、コンシーラーとは?
どちらもベースメイクに使う化粧品。
ファンデーションは肌全体のトーンを均一にし、色むらやくすみをカバー、コンシーラーはニキビ跡や赤みなどをピンポイントにカバーします。
化粧(メイク)

採用面接でのメイクは、明るい表情を作ったり、顔色をよく見せるものです。
普段、メイクをしない人も、ファンデーションで顔色を明るくするなど、最低限のメイクはするのがおすすめです。
ネイル
書類の受け渡しや挨拶の際に目に入ります。
派手なネイルは避け、爪は長すぎないように切って整えましょう。
障害特性を考慮した身だしなみ
ここからは、障害特性を考慮した身だしなみのポイントを具体的に解説します。
大切なのは、「障害があるからできない」と諦めるのではなく、「どうすればできるか」「どうすればより良く見えるか」を一緒に考えることです。
車いすやマヒ
●スーツのシワ
座っている時間が長いため、スーツのシワができやすい傾向があります。面接前にアイロンをかけたり、移動中もなるべくシワにならないように気にかけましょう。最近ではシワになりにくい素材のスーツも増えています。



●靴
面接時に靴が見えにくい場合でも、清潔感のある靴を履きましょう。また、座っている時に楽な靴を選ぶことも大切です。
●姿勢
車椅子に座っていても、背筋を伸ばし、堂々とした姿勢を意識しましょう。
感覚過敏
●服の着心地
感覚過敏がある場合、特定の素材や締め付けが苦痛になることがあります。スーツの素材を肌触りの良いものにしたり、シャツの襟元が苦しくないものを選んだりするなど、着心地を優先しつつビジネスシーンに合うものを選びましょう。事前に試着を十分に行い、違和感がないかを確認することが大切です。
知的障害(軽度)・発達障害
これらの障害は特性として、視覚からの情報処理や社会的なマナーの理解が不得手な場合があります。
●情報の整理
身だしなみのチェック項目をリスト化し、一つずつ確認できるようにすると良いでしょう。視覚的に分かりやすいチェックシートを作成することも有効です。
●強いこだわり(ADHD、LDを除く)
服装やアイテムに特定のこだわりがある場合でも、就職活動の場ではビジネスシーンに合わせた身だしなみが求められることをまずは理解し、調整や代替、折り合いがつけられる範囲を探りましょう。
精神障害
●体調に合わせた準備
気分の浮き沈みなど、健康な人よりも体調の波が顕著で、日によって異なる場合があります。ベストな体調でなくても整えられるよう、前もって準備を進めておきましょう。例えば、スーツをクリーニングに出しておく、シャツにアイロンをかけておくなど、できることを早めに済ませておくと、当日の負担が軽減されます。
●シンプルな選択
服選びに迷ってしまう場合は、あまり深く考えすぎず、シンプルなデザインや色のものを選びましょう。選択肢を絞ることで負担を減らすことができます。
●十分な休養
面接前日は早めに就寝したり、最低限の準備に留めてしっかり休養をとり、心身ともにリラックスした状態で臨めるようにしましょう。緊張で神経がたかぶるのは仕方ないことですが、睡眠不足は、顔色や肌荒れにも影響を与えます。
身だしなみを整えるのが苦手。どうすればいい?
様々な理由で身だしなみを整えるのが苦手な方もいるでしょう。
そんな時は、まず「なぜ苦手なのか」を考えてみることで解決の糸口が見つかります。
- 服を選ぶのが苦手なのか
- アイロンがけが苦手なのか
- 感覚過敏からくる苦手なのか
- 体調に波があって大変だからなのか
原因がわかればそれに応じた対策を立てることができます。
【例】
●服のを選ぶのが苦手
就活支援サイトなどで情報を集める、信頼できる人に選んでもらう、お店の人におすすめを聞くなど
●アイロンがけが苦手
しわになりにくい素材の服を選ぶ、形状記憶シャツを選ぶ、クリーニングに出すなど
●感覚過敏
肌触りの良い素材のスーツやシャツを選ぶ、締め付けの少ないもの選ぶ、肌に触れるようなタグは切り取るなど
●体調に波があって大変
一度にやろうとせず、事前にできる準備は済ませておくなど
サポートが欲しいときは
就職活動のスタイルは人それぞれです。
サポートを必要とせず、自分のペースで進めたいという方もいれば、誰かに教えてもらいながら進めたいという方もいるでしょう。
就職活動をサポートしてくれるサービスは思いのほか沢山あります。
サポートが欲しい方は、下記を参考にしてみてください。
転職エージェント
求人の紹介が主だが、身だしなみ指導や面接対策もしてくれる。例)atGPエージェント、dodaチャレンジなど
就労移行支援
生活面・仕事面など就職に向けた準備をトータルでサポート。基本的に毎日利用するため、サービスは手厚い。例)LITALICOワークス、ココルポートなど
ハローワーク
不定期で講習会を開催。窓口の職業相談でアドバイスしてくれる場合も。
障害者就労支援センター
仕事に関する相談全般にのってくれる。一時的な利用でも問題ないという面で手軽。
ハロー トレーニング | 就労移行支援 | ナカポツ | 職業センター | 就労支援 センター | |
内容 | 就職のためのスキルアップ | 就職のための生活面・仕事面の土台作り、職場定着支援 | 生活面・仕事面の相談、職場定着支援 | 職業評価、職場実習の支援等 | 仕事に関する相談、職場定着支援 |
定員 | あり 訓練コースによる | あり 20名が多い | なし | なし | なし |
利用期限 | 最大2年 | 原則2年 | なし | なし | なし |
手厚さ | ○ 毎日通所可能 | ◎ 毎日通所可能 | △ | △ | △ |
スキルアップ | ◎ | ○ | × | × | × |
利用料 | なし テキスト代 のみ | 人によって 自己負担あり | なし | なし | なし |
まとめ
今回は、身だしなみを整えるメリットやポイントを障害特性も考慮してお伝えしました。
最も大切なのは「あなたにとっての最適な身だしなみ」を見つけることです。
すべてを完璧にする必要はありません。
知識や経験を積んで徐々に自分の「型」を作り上げていってください。
よりよい転職ができるよう応援しています。
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